書籍(MFクラウド会計・弥生会計)

こんにちは。税理士の比留間です。

前回までクラウド会計のメリットを書いてきましたので、今日はMFクラウド会計のデメリットについて書きます。

注)ここではクラウド型の会計ソフトを「MFクラウド会計」、インストール型を「弥生会計」として記載します。

インターネットに繋がらないと使えない

MFクラウド会計はソフト本体も会計データも全てインターネット上にあるためインターネットが繋がらない場所では閲覧も入力もできません。最近は自宅やオフィスはもちろん、カフェ等でもフリーWi-Fiが提供されていますし、スマホのデザリングなどで屋外でも常時インターネットに繋がることが当たり前になってきています。とはいえ業種や職種、職場の環境によってはインターネットが不要であったり、外部への情報漏洩防止のためインターネットに接続できるパソコンを限定している場合もありますので、そういった環境(社内ルール)ではMFクラウド会計ではなく弥生会計をお勧めしております。

また、落雷や震災等の際には停電や通信障害が起きますのでインターネットが使えなくなる可能性が非常に高いです。災害時に会計ソフトを開くような場面はほとんどないと思いますが、弥生会計&ノートパソコンであれば停電や通信障害の影響を受けずに利用できます。税理士事務所の仕事はパソコンの会計・税務データが重要ですので、普段の落雷による停電等でパソコンがシャットダウンしデータが消えたりしないよう電気を蓄電し停電時でもパソコン用に電気を供給できる装置を備えていたり、MFクラウド会計のデータを弥生会計にもバックアップし対策しています。

なお、建物の構造により同じオフィス内でも接続が頻繁に切れてしまったり通信速度が遅い場所もありますので、顧問先様には無料のお試し期間を活用し確認して頂くことをお勧めしています。

ログインIDとパスワードの厳重管理が必要

MFクラウド会計はインターネットに接続できればどこでもアクセスできるという大きなメリットがあります。これを裏返すと、ログインIDとパスワードを知っていれば誰でも外部から簡単に会計データにアクセスできてしまうということです。ですのでMFクラウド会計を利用する場合、弥生会計よりもIDとパスワードの管理が重要になります。

弥生会計ではソフト本体や会計データが個別のパソコンにインストール(保管)されているためパソコンを紛失しない限り外部へ情報が流出する可能性は低いですが、MFクラウド会計では、注意が必要です。IDごとに閲覧できるデータの内容や入力の権限を設定できるので経営者のIDは全データ閲覧&入力が可能な権限とし、経理担当者のIDは閲覧不可&入力のみ可能な権限とするなど閲覧できる情報に制限を設けることでID・パスワードの流出に対して一定の対策はできます。

仕訳の“直接入力”が遅い

当事務所では、MFクラウド会計を利用できない(=MFクラウド会計が効率化に繋がらない)顧問先様には弥生会計の利用をサポートしておりますが、仕訳をキーボードで直接入力する速度はやはり弥生会計の方が全然速いです。弥生会計は直接パソコンのデータを編集しているのに対し、MFクラウド会計はインタ―ネット上のデータを編集しているため一瞬タイムラグがあります。一つの入力内容に対してコンマ何秒というタイムラグですが、弥生会計に慣れている方であれば遅さを感じると思います。そもそもMFクラウド会計は口座やカード明細、Webサービスを連携させボタン一つで仕訳を登録することに強みがあり、連携せずに一から仕訳を入力していく方法は苦手としています。

この点については導入する業種や取引内容、決済方法や経理担当者の慣れなどによりMFクラウド会計により効率化できるのか弥生会計のほうが良いのか分かれますので「MFクラウド会計を使う=効率化できる」と端的に考えず、自社にとってより良い方法を取り入れることが大切ですね。

ネットバンキング等の利用が必要になる

上のとおりMFクラウド会計の利用のポイントは口座やカード情報と連携することです。そのために「インターネットバンキング」や「インターネット明細」などWebサービスへの登録が必要になります。これらのWebサービスはインタ―ネット上で残高や明細を確認でき振込のためATMへ足を運ぶ必要もなく、とても便利なサービスかと思います。ただ、業種によっては現金取引がメインで口座やカード経由の取引が少ない場合もありますし、セキュリティの面で心配されて利用されていない方もいるかと思います。また、法人口座ではインターネットバンキングの利用は毎月利用料がかかる場合も多いです。もし銀行口座のインターネットバンキングやクレジットカードのWeb明細を利用登録していない場合には、MFクラウド会計の導入にあたりこれらのWebサービスへの登録を検討する必要があります。

MFクラウド会計で経理を効率化できる可能性(メリット)と、セキュリティ面で不安なサービスを利用したり恩恵の少ないサービスへ利用料を支払うことのデメリットを比較することが大切ですね。

まとめ

MFクラウド会計のデメリットについて書きました。

  • インターネット環境が必須
  • ID&パスワードの管理が重要
  • 直接入力が遅い
  • ネットバンキング等への登録

もう一つデメリットをプラスすると、弥生会計よりも初期設定が重要で設定にはある程度の会計知識とMFクラウド会計特有のノウハウが必要ということでしょうか。MFクラウド会計導入による効率化を目指すにあたり銀行口座の連携や自動仕訳の設定など初期設定をしっかりと行うことがとても大切です。

MFクラウド会計は、導入しただけで経理の時間が減少するという魔法のようなソフトではありません。必ずしもすべての方(会社)がMFクラウド会計の導入により経理が効率化するというわけではありませんので、自社の環境や経理の方法を確認しクラウド型のMFクラウド会計が良いのか、インストール型の弥生会計が良いのかを必ず検討し導入することが大切です。

こちらの記事も合わせてご参考にしてください。

クラウド会計のメリット 1

クラウド会計のメリット 2

 

クラウド会計のメリット 3

クラウド会計のメリット 4

MFクラウドのメリット