飲食店の開業資金は、日本政策金融公庫で借りましょう。
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日本政策金融公庫をおすすめする理由
日本政策金融公庫をおすすめする1番の理由は、融資の申込みから入金までの期間が“3週間~1.5か月”と、銀行から借りる場合よりも1~2か月も早いからです。そして、銀行からの借り入れでは、一般的に飲食店営業許可証を銀行が確認してから入金となるケースがほとんどですが、日本政策金融公庫の融資では融資審査がOKとなれば、許可証発行に関わらず入金されます。
飲食店を新規オープンする場合、店舗物件の契約からはじまり内装工事、厨房設備の購入・リース契約、スタッフ採用など、オープン前から業者への多額の支払いが必要になります。飲食店営業許可証の取得には全ての設備が整った段階での保健所の検査が必要のため許可証の発行はオープン直前になることが一般的ですので、銀行からの借り入れでは店舗の契約金や業者への支払いには間に合いません。
銀行からの借入れ(=制度融資)のほうが低金利になる場合もありますが、仮に「800万円・5年間」の融資で金利が0.5%下がったとしても年間平均約2万円程の差です。まずは開業を決断したら早い時期に使える資金を明らかにして開業準備に取り組めるようにすることが大切です。そのため、飲食業での開業資金の調達は、早期に融資の可否が判明し入金が行われる日本政策金融公庫の借入をおすすめします。
開業時に受けられる融資について
創業融資には大きく分けて「銀行(信用金庫など含む)」に申し込むものと、「日本政策金融公庫」に申し込むものの二種類があります。
銀行に申し込むもの
一般に「制度融資」と呼ばれます。
- 制度融資のメリット
都道府県や市町村からバックアップを受けることで、日本政策金融公庫の融資に比べて低金利(1%台)になる可能性がある。 - 制度融資のデメリット
代表者の保証が必要。また、申込み~融資実行(入金)まで2か月~3か月かかる。(原則、飲食店営業許可前は入金NG)
日本政策金融公庫に申し込むもの
日本政策金融公庫の融資は、たくさんの種類がありますが、飲食業の開業資金の場合には、多くの方が「新創業融資」または「中小企業経営力強化資金」のどちらかで融資を受けています。この2つを比較した場合、認定支援機関のサポートを受ける必要はありますが借入限度額(支店決済額)が高く、低金利で融資を受けられる「中小企業経営力強化資金」がよりおすすめです。
- 新創業融資 or 中小企業経営力強化資金のメリット
無担保・無保証。申込み~融資実行(入金)まで最短3週間~1.5か月程度で可能。(飲食店営業許可前でも入金OK) - 新創業融資 or 中小企業経営力強化資金のデメリット
制度融資よりも金利が0.5%~1%程度高い。中小企業経営力強化資金の場合、認定支援機関のサポートが必須。
まとめ
飲食業開業の特徴は、開業(店舗オープン)前に必ず店舗・設備費用が必要なことと、その費用が比較的高額になりやすいことです。せっかく融資の申込みをしたのに、融資の可否(融資金額)の決定が遅く「厨房設備や内装に使える金額が決められない」「融資の実行が業者への支払期限までに間に合わない」などといった問題が起きてしまっては満足に開業準備を進められません。
日本政策金融公庫の新創業融資や中小企業経営力強化資金は、審査・入金のスピードが早いので飲食店の開業資金でお悩みの方は、まずは日本政策金融公庫の融資をご検討いただくことがお勧めです。
開業前は店舗の立地や購入する設備、スタッフ採用など、経営者はたくさんやらなくてはいけないことがあり、融資制度を調べたり手続きをする時間がもったいないということもあります。その場合には、専門家(認定支援機関等)のサポートを受けることで、ご自身で申込み手続きを行うよりも、より早く、より確実に、創業融資を受けることができます。当事務所も経営革新等認定支援機関となっており、日本政策金融公庫での融資を積極的にサポート致しておりますのでお悩みの方はお気軽にご相談ください。
飲食店の開業についてはこちらの記事もご参考にしてください。
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